- 湖南市
三つのお寺で国宝と紅葉を楽しむ、「湖南三山めぐり」
11月13日(日)~30日(水)まで実施されていた「湖南三山めぐり」に行ってきました。
「湖東三山は聞いたことことあるけど、湖南三山ってなに?」と思われる方も多いでしょう。「湖南三山」とは、 飛鳥から奈良朝中期に建立された天台寺院で、国宝指定された建築物が湖南市内に3か寺あることから付けられた名称です。
石部町と甲西町に分かれていた3か寺が、市町村合併して湖南市になった翌年、2005年11月に「湖南三山」という新しいネーミングで大々的にPRされ、最近はかなり認知度も上がって来たようです。
年間を通して観光客が訪れ、特に紅葉の美しいこの時期には、大型バスが乗り付けるのも当たり前になって来ました。
まずは、本堂と三重塔が国宝である常楽寺をお参りしましょう。
常楽寺は、本堂の向かって左手奥にある三重塔がランドマークになります。
高さ22.8mの塔は、石段を登った上に建てられているので、ひときわ目を引きます。
本堂と三重塔の裏山をぐるっと回れる散策道が整備され、西国三十三観音霊場の石仏観音に会うことができます。色鮮やかな紅葉と、穏やかな仏さまの表情に癒されます。
次は、本堂と厨子が国宝の長寿寺へ。
まず山門に着くと、赤やオレンジ色の紅葉に圧倒されます。門の先の本堂につながる参道は、イチョウの落ち葉で黄色に染まり、まるでじゅうたんを敷いたよう!絵葉書のような風景ですね。
湖南三山めぐりの実施期間に合わせて、竹灯篭の作品展が開かれていました。この作品のために、太い竹を選んで伐採し、しっかり乾燥させた上に、デザインを写してナイフで切り取っていくそうですが、見れば見るほど細かい作業で、さらに灯りに浮かび上がった様子にうっとりとしてしまいます。
最後は、本堂が国宝の善水寺へ。
境内にある百伝(ももづて)の池から薬師仏が見つけられ、祈祷をした結果、待ち焦がれていた雨が降ったという言い伝えがあるそうです。また、後にこの池の水を薬師仏の前で祈祷して、桓武天皇に献上したところ、病気が平癒したとのこと。
ありがたい水が今もこんこんと湧き出て、美しい紅葉の下で、参拝者の喉をうるおしてくれています。
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