江戸時代、全国各地で活躍した日野商人たち。

▲新座敷から繊細で優美な庭園が眺められる

旧山中正吉邸は、幾度かの増築・改築を経て、現在のかたちになったのは、昭和13（1938）年頃といわれる。
住居部であった主屋は、この地方の農家住宅に典型的な四間取り型を踏襲し、台所土間には黒タイル貼りの大釜付の“五口くど(カマド)”が残され、接客の場として使用された数寄屋風書院造りの新座敷、洋間、さらには、シャワー完備の浴室など、商家の暮らしぶりを随所に感じることができる。

この貴重な文化財を後世へと継承していくとともに、日野の歴史や文化に関する史資料の保存や活用、また、それらを生かした体験や交流、情報発信の場として開館したのが、近江日野商人ふるさと館「旧山中正吉邸」。有形文化財にも指定され、荘厳な佇まいと贅を尽くした造りで今もなお当時の面影を残している。

屋敷では、伝統料理の食体験（要予約）もおこなっている。

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hatchi

チェキポン編集部。大津市在住。コーヒーとビールと活字があればとりあえず生きていけます。今はもっぱら自転車にハマってます。