鮒ずし作り体験クルーズ2016に参加した【追記あり】
以前から興味のあった琵琶湖汽船主催の「鮒ずし作り体験クルーズ」に7月8日に参加してきました。
会場となる沖島までの往復乗船料3,090円(大人)、鮒ずし1樽分の材料費25,000円となりまして、例えば2人で参加して1樽漬けて割り勘するとなると1人当たり15,590円になるという決して安くは無いツアーなんですが、毎年大盛況らしく今年も発表間もなくで全日チケットは完売! 滋賀県民の鮒ずしに傾ける情熱の深さが分かりますよね~。
浜大津港に9時45分集合。約40名の方が本日参加されます。ほとんどの方が「マイ樽」持参でやる気を感じます。手ぶらで来たけど大丈夫かな?
乗船した船は「ミシガン」ではなく「リオグランデ」。ゆったりとテーブル席が配されていて、昔の寝台列車やフェリーのようなレトロな雰囲気が何ともいいですね。隣のグループは乗船するなり缶ビールで乾杯して盛り上がっていて非常にうらやましかったです。
出港から約1時間後、沖島に到着しました。
沖島漁協組合さんの作業場を貸し切っての鮒ずし作りを体験します。
広い会場には雨樋のような長い水路が2本設置されていて、その両サイドに等間隔で並んで座り作業をします。
これが1樽分の鮒。ニゴロブナが15~20匹入って約5kg。ちなみにこの鮒は春先に漁師さんが捕って塩漬けにした物です。
琵琶湖固有種のニゴロブナ。低い体高のいいスタイルです。
まずは塩を水で洗い流してタワシでごしごし磨いて鱗を取っていきます。タワシだけでは取り切れないヒレの付け根や、えらぶたの近くの鱗も手ではがしていきます。鱗が取れた後も丹念に磨き、えらの裏側のぬめりや内蔵もキレイに取り去ります。結構、骨の折れる作業ですがこの磨き作業で出来上がりの善し悪しが決まるそうなので手は抜けません。
磨き終えたニゴロブナ。青光りして非常に美しいです。
磨き終えたフナを洗濯ピンチに吊して干していきます。こんな量のフナを見ることなんてなかなか無いですよね。海際の漁村で見るような風景です。この作業で午前の部は終了。フナを干している間が休憩になります。
昼食は漁協の方々が作られた「島ごはん」を頂きました。鮎の天ぷら、エビ豆、ビワマスのお造りなど琵琶湖産の湖魚や地元野菜をふんだんに使った定食。ツアー料金とは別で1,200円ですが、なかなか美味で価値がありました。
昼食後に沖島を軽く散策。情緒のある細道が幾筋も行き交い、とてもワクワクします。島で唯一のカフェでコーヒーを飲んで作業場に戻りました。
午後からは作業も終盤。干したフナをキッチンペーパーで良く拭いて、いよいよご飯をお腹に詰めていきます。結構な量のご飯がお腹の中に収まっていきます。
最後に桶にフナを並べていきます。ご飯を桶の底に薄く敷き、その上に重ならないようにフナを丁寧にならべていきます。6匹並べるとまた上にご飯を敷いてフナを違う方向にして井桁を組むようにまた並べていきます。
3層のフナを並べ終えた後、上にご飯を敷いてフナを完全にご飯のベッドに隠したら完成。落としぶたを置いたところで作業は終了です。
ぼくの樽はこの後、漁協の方が重しをして管理をして下さり、食べ頃の11月頃に宅急便で送って下さいます。マイ樽持参の方は家まで持ち帰って自分で重しを乗せて管理していくそうです。
それにしても疲れました。鮒寿司作りがこんなに手間の掛かるものだとは思いませんでした。その分出来上がりがものすごく楽しみになりますね。4ヶ月後を楽しみに島を後にしました。ありがとう沖島! ありがとう沖島漁協組合の皆さん!来年もまた来るよ~!
【2017年1月5日 追記】
11月中旬、ようやく待ち焦がれた鮒寿司が自宅に届きました!
一匹一匹丁寧に真空パックで個別に包装してくれています。臭いも全くないのでこのまま冷凍しておけば何の心配もありません。
ちなみに冷蔵しておくとまだまだ発酵は進むのですが冷凍保存すると発酵は止まります。なので「漬けが浅いな~」と感じれば冷蔵保存を続けて自分の好みを探れます。
冷凍庫から出して凍った状態の鮒寿司を薄くスライスして盛りつければ素人でもそれなりに美しく盛りつけができます。
お正月に客人に振る舞いましたが大好評でした!鮒寿司を過去に2~3度食べたけど口に合わなかったと言っていた関東の友人がたくさん食べてお土産に一匹持って帰ってくれたのは嬉しかったですね~。これも沖島の方々がしっかり管理して下さってたおかげです。愛情をこめて仕込んだ鮒寿司を楽しみに待って味わう喜びは何物にも代えがたいですね。ほとんどの人が常連だというのも深く頷けます。今年も今から行く気満々です!
琵琶湖汽船 株式会社
0120-050-800(携帯電話不可)TEL077-524-5000 | |
大津市浜大津5丁目1番1号 | |
9:00~17:00 |
近隣市営Pあり | |
http://www.biwakokisen.co.jp/ |
コメント